既婚ということ隠された方へ(貞操権侵害)

  • 「独身だと言っていたのに実は既婚者であることがわかった。相手に法的責任はあるの?」
  • 「婚活サイトで知り合った彼氏は独身だと信じていたのに、実は妻と子どもがいた」
  • 「既婚者なのに独身だと嘘をついていた男に慰謝料を請求したい」

 

既婚ということを隠された方へ(貞操権侵害)

既婚ということ隠された方へ(貞操権侵害)既婚であることを隠して相手が独身だと信じてしまい、付き合ってしまった場合には、貞操権の侵害といって相手に慰謝料を請求できます。

貞操権とは、自分の性に対する権利です。相手が既婚者と知っていれば、普通は付き合わないでしょう。既婚か独身かという重要な情報について嘘をついて相手を騙し、性的な関係を持った場合には、既婚者は貞操権侵害を根拠に慰謝料を支払う義務を負います。

マッチングアプリが流行になるにつれて、既婚ということを隠されて男女の関係を持ってしまい、辛い思いをされる方が増えています。当事務所が多くの相談を受けてきた経験上、ほとんどの場合で女性が被害者である、という点で貞操権侵害の特徴があります。

 

貞操権侵害を理由として慰謝料を請求したい方の心構え

独身だと信じていた相手に裏切られた、というショックな気持ちから、何を考えたらいいのかわからない、という方が多いと思います。特に結婚を考えている適齢期の女性にとって、パートナーに独身だと嘘をつかれていた場合、「相手を許せない」、「きちんと法的責任を取ってもらいたい」、と思うのも当然です。

既婚であることを知ってから、ショックや動揺から冷静に考えられないのもやむを得ませんが、これから相手に法的責任を取らせたい場合には、一度落ち着いて、今後あなたがすべきことを考えるべきです。

 

① 相手の氏名、住所、勤務先の把握

独身であると嘘をつかれた交際相手に貞操権侵害を理由として慰謝料請求をする場合、まず、相手の氏名と住所、できれば勤務先まで調べることです。貞操権侵害の場合、ネットを通じて知り合った男と交際に至るケースもあるため、正確な相手の情報を把握しなければ、慰謝料の請求自体ができません。

 

② 証拠の収集

貞操権侵害をもとに相手に慰謝料を請求する場合、事前に証拠を準備しておかなければなりません。というのも、既婚者であることを偽って相手と肉体関係を持ったというのはプライベートな事柄であるため、相手が否定した場合には請求するあなたがこれを証明しなければならないからです。

具体的には、以下のようなものが証拠になります。

  • 相手が独身と偽っていたLINE、メール、会話を録音したテープレコーダー
  • 婚活アプリに登録していた記録、メッセージ
  • 結婚を前提に交際していたことを証明するLINE、メール、会話を録音したレコーダー
  • 肉体関係を結んだことを証明する証拠
  • 女性が妊娠、堕胎したことがわかる診断書、エコー写真

これらによって、「相手が独身だと偽っていたこと」と、その結果「あなたが相手と肉体関係を持ったこと」の2点を証明しなければならないのです。

より詳しい証拠についての説明はこちら

もっとも、相手との交際が結婚を前提としたものではなかった場合、あなたが相手に入れ込んだだけで一般的にみれば相手が既婚者と判断できた場合ならば、あなたの請求は認められない可能性もあります。

 

貞操権侵害による慰謝料請求を弁護士に依頼した方がよい理由

貞操権侵害を理由として既婚を隠していた相手に慰謝料を請求したい場合、慰謝料に強い弁護士に相談、依頼した方がよいでしょう。その理由は、以下の5つです。

 

① 独身と嘘をついた相手に貞操権侵害に基づく法的責任を適切に追及できる

…貞操権侵害の場合、あなたは相手に慰謝料を請求できますが、その手続は複雑なうえ、どのような法的責任を追及できるかはケースバイケースです。そのため、弁護士に相談することで、あなたの場合に具体的にどの程度の慰謝料を請求できるのか、法律と判例をもとに適切な方針を立てることができます。

 

② 効果的な証拠の集め方のアドバイスをもらえる

…ライン、メール、性交渉時の写真や動画など、どのようなものが証拠になるのか、慰謝料請求の交渉、裁判を熟知した弁護士に相談することで、適切な証拠の収集方法についてアドバイスをもらうことができます。なお、当事務所は信頼のおける興信所と提携しておりますので、必要に応じて紹介可能です。

 

③ 相手の個人情報等を調査することができる

弁護士には、弁護士法に基づく弁護士照会という法律に基づく事実調査が認められています。そのため、確実な特定が保証されるとまではいえませんが、携帯電話番号がわかっていれば、その携帯電話へ氏名等を回答するように求めることができます。

 

④ 法律のプロに交渉から裁判まで全て任せることができる

弁護士は法律を駆使して交渉、裁判を行う専門家です。貞操権侵害に基づく慰謝料請求を弁護士に依頼することで、弁護士名で相手と交渉し、相手と示談できない場合には民事裁判まで全てを任せることができるので、安心です。

 

⑤ あなたが直接相手と連絡する必要がなく、精神的・時間的負担を軽減できる

弁護士に依頼すれば、弁護士はあなたの「代理人として」相手に対して慰謝料請求をすることができます。したがって、あなたは騙された相手と直接やりとりをすることはなく、相手に対する連絡はすべて弁護士が行うことになります。既婚を隠された場合、相手を許せない反面、もう連絡はしたくない方がほとんどです。弁護士に依頼すれば、相手と連絡するという精神的・時間的負担を軽減できるというメリットがあります。

 

当事務所の弁護士の取り組み

婚活アプリ等の増加によって、既婚を隠して結婚をほのめかして女性と男女関係を持とうとする男性が増えており、実際に当事務所には貞操権侵害による慰謝料を相談に来る方が少なくありません。結婚を希望している女性にとって、既婚を隠すというのは卑劣であって、道民総合法律事務所の女性弁護士は、そのような被害に遭った女性の立場に立って法律相談にあたっています。

貞操権侵害でお悩みの方は、当事務所の法律相談をご利用ください。

 

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